ビヨンボ通信　１５号

このところ私は通信書きやイコサファリの電話番、昼寝で私の机にしがみついていることが多かったのですが、これからは外出が多くなりそうです。

カルリ氏も「事務所にいて証明書が下りるのをイライラして待っているよりも忙しく動き回っているほうがずっと気分がよい。」と言っています。

パトリック氏は自分が経営したいたレストランをこの不景気で潰してしまい、田舎へ引きこもっていきました
。
彼はメンバーから離れましたが「今後も自分のできる仕事があれば手伝う。」とのこと。

先頃、ケニア政府とユニセフ共同によると「ケニアに於ける子供と婦人」と言う題の白書が出版された。

ここには自然、社会環境を含めた総体の中で子供と婦人が描かれている。

婦人グループによる生活共同体の活発な動きや子供の仕事の質や量など詳細に渡って捉えているのできわめて興味深いものとなっている。

しかし何故、今時こんなものが出版されたか。

アフリカは今、民主化運動で揺れていて子供や婦人はそれから置いてきぼりになりがち。

これは国連からアフリカ諸国へのそれに対する警告であり又、アフリカ諸国に於ける婦人や子供の環境の悪さを全世界の人々に知ってもらう為のもののようだ。

ウガンダ、タンザニア、ケニアは世界でも有数なエイズ感染率の高いところ。

最新情報ではケニア総人口２５００万人のうち７０万から１００万はすでにエイズに感染しているとのこと。

特に３０才台、４０才台の男性感染率は他の世代性別に比べてずば抜けて高く３０％前後にも及んでいる。

私の男性友人、幾人かに「知り合いでエイズになった者はいるか。」尋ねてみた。

異口同音に「知らない」との答え。

ただ、みんなエイズの感染率が３０％前後だろうということは肯定した。

仮にエイズに感染していてもエイズの潜伏期間が長いので本人が知らない。

血液検査をする機会もほとんどない。

もし体調が悪く病院で診てもらってエイズだと告げられても他人には漏れないようにする。

それで表面にエイズ患者が出てくることはほとんどない。

子供のエイズ感染は２万人。

性意識をケニア人が変えない限り５年後には両親がエイズで死に取り残される子供は３０万人にも達すると予想されている。

我々は援助にばかり頼っていてはいけないので自分達で少しでもお金を作る努力をしようと、その方法を検討しています。

その第一弾として我々の手で靴屋を開くことにしました。

ナイロビから車で３５分、ゲドライの先にジュジャという町があり、そこにジョモ・ケニアッタ（初代大統領の名）農工大学があります。

そこにはＮＧＯに格安の料金で様々な店舗を貸し出しています。

そこの一つを借り受け靴の修理をし売る店を出すことにしました。

私の仕事許可証の書類は出入国管理事務所の役人に提出しました。
この証明書が下りるには２週間かかるとのことです。

外国資本の銀行が便利とのことで英国系のバークレー銀行に口座を開こうとしました。

ところが手続きを始めたところ、ここはサービスが悪く手続きが難しいので同じ英国系のスタンダード銀行に変えました。

あと数日で自由に使えるようになります。

先日、新聞を読んでいたら「サイディア」という名の子供への援助団体の記事がそこに載っているではないですか。

我々「サイディア」という名は法務省のチェックで他に登録されていないということで採用したのでですが、これではまぎわらしいので、また我々の名前を変更することにしました。

ただし会社組織からＮＧＯに移す時に変える予定です。

最近地主が連絡をよこさないので来週中にはキテンゲラへ行ってどうなったか調べてくる必要があります。